
感想
「あわい」に焦点を当てていたのが面白かった。
特に「天皇」と「武家」が曖昧な時代において、決着がどちらかに可逆するのではなく「両方置こう」という着地点に注目したところ。あるAとBの両方が重なる時、決着はそのどちらか一方のみではないという捉え方。完全に新しくなるってこともないし、完全に昔に戻るってこともない。
これどっかで見たな、ある事象が原点回帰する時、それは単なる原点回帰ではなく発展的回帰であるというやつ。コロナ禍で言うなら、リモートから現場に原点回帰したけど、一部は進んだみたいな?
作者は冒頭で「あわいが現代にもある」と言っていて、それが「リアル」と「バーチャル」について、栞葉るり由来で読んだのでびっくりした。この2つの発展的回帰的な解で思い出したのは「Apple Vision Proが、完全なバーチャルではなくリアルに溶け込むように作られていたな」ということ。日々、バーチャル疲れ(SNS疲れ・デジタルデトックス)みたいな感じで回帰が始まりつつあるけど、あのあたりに落ち着いていく時代がそろそろ来るのではないかと思ったな。
- 興味深い点(自分によって発展させた考えを大いに含む)
- あわい:AとBが重なる空間の渦にいると見えないものがある。それは「公」も「武」も定まらない太平記の時代と、「リアル」と「バーチャル」が曖昧な現代でも同じ
- 楠木正成の奇想天外な戦い方は、時代が可逆だと思って居る北条氏とっては想定外であった(卑怯とも見えた?)。新しくて卑怯に見えるものは、大抵可逆でない。