卒業式は雪解しない未練への葬式(希√)

いやここで「完」って出ても納得するくらい話としてよかったな

話が綺麗だわ

 

〜〜〜

 

東雲妻は、正義からとはいえ自身の起こした暴力沙汰を、剣道部顧問に庇われた

不良生徒に正義を示し、被害生徒を守る

ただ分別がなかった

 

「学園とはそういう生徒の信念を守る場所だ」

顧問はそう言って、生徒(生者)の代わりに責任を負い、死者となった

 

皆が死者の悪評を噂する、それが妻には許せなかった

 

死者の評判を復活させ、再び生者とする

そのために「卒業」を人質に体育館に立てこもる


 

東雲希は、男らしさに憧れていた

昔遊んでいた男友達は、拗ねや虚勢

想像している男らしさとは離れていった

初雪はその憧れていた姿だった

 

希は、どんな相手にも期待して誠実に話せるのが良さなのだと思う

進路指導委員会で行っていた卒業支援も好評だった

 

彼女は卒業を後押し出来ていた

 


 

だからこそ、兄の姿が許せない

 

妻は、生者による死者の復活(他者による他人の名誉)を望み続けた

希は、生者による生者の卒業(自分による自分の名誉)を守った

 

死者は復活など出来ないのが摂理だ

死者には感情もない

だから生者は死者にときに取り憑かれ、間違いを犯す

妻は交渉に負けた

 

今度は代わりに初雪が死者と化す

東雲妻は生徒の象徴だ

間違えても、誰かが庇い、学びながら卒業を迎える

 

〜〜〜

 

式は何もなかったかのように、厳粛に開かれる

 

一つも障害なくこの日を迎えるものはいない

現に、死者と化してここにいない者もいる

ここにいるものでも、背負えないものもある

 

そういう追いたい未練を振り切って、進む未来をここで立って受け止める

 

〜〜〜

 

「卒業式に同じ場所に立ってる時、きっと全然違う自分になれてるんだろうなって」

 

 

  • 感想

東雲希、多分一番強いでしょ

純粋な分、問題らしい問題なかったし

 

こういう純粋に恋愛楽しむルートが1つくらい用意されている枠かと思ったぞ

C21とかカット部分長くてウケたな、不自然すぎて確認しにいった

ホテルとかいう単語こっちじゃ出てこなかった

 

〜〜〜

 

東雲希は感情論で話せるのが強い

 

真面目くんの論理展開に対してとか、

兄の正義に対しての「誰かが喜ぶとか喜ばないより大切なことなんてあるのか」

 

進路指導委員会で相談が評判いいのとかも、

こういう真っ直ぐに感情の共感を向ける事ができるからだと思う

 

〜〜〜

一番好きなシーンは、まぁ証書ですよね

 

卒業式は、雪解しなかった未練への葬式なんだと思う

未練を断ち切れなければ、卒業式に参加できず、卒業し、次に進むことが出来ない

 

そういう追いたい未練を振り切って、進む未来をここで立って受け止める事ができる証の場

過去を追わずに、未来に向けるようになったことを体で証明する場

 

 

  • あああ

死者は生者に干渉できない

生者は死者に取り憑かれる

生者と死者は曖昧な存在である

死者の復活は不可能である

生徒は死者にならないセーフティネットを敷かれるべきだ

学校に所属する限り、死者になることはない

卒業とは、生者が生者たるための儀式だ

退学とは、死者になることとイコールだ

浪人とは、生者になれなかったが、死者にもならない間の存在だ

 

 

 

 

  • おまけ:美少女から逃げるな

話が読みたいって動機で、はつゆきさくらをやっているのだが、なんとなくわかってきた

結局のところ、軸は美少女ゲームなのだ

 

小難しい話が本当に読みたいのなら、文学とか活字を漁ればいくらでもある

 

これは美少女がいて、そこに話が乗っかる

後から乗っかるのが、話側であるのが摂理だ

 

希√やった日にこんなことを言うのも冷めるが、

「てかあずま夜可愛いな」

 

 

みたいなこと言ったらいいねしたよね

 

てか多分それしかしてないよね

 

 

そういうことなんだよな!

おい!

 

 

美少女ゲームなんだから!!!!!!!!!!

美少女から逃げるな!!!!!!!!!!!!

 

 

思春期のガキがぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(キャラクター基準:桜/サブ除く)

あずま夜 >>>>>> 小坂井綾 ≧ 東雲希 >>> シロクマ