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雨夜の月 - くずしろ / 第1−1話 奏音と咲希 | コミックDAYS
「障害」ではなく「障壁」について描いた漫画だな、と思った
主軸は「聴覚障害」についての話なのだが、そこと並列に「同性愛」や「早くに妻を亡くした夫」を要素として取り上げている点が新鮮、誰しもが障壁を抱えているという姿勢が第一にある
この作品は「聴覚障害」が題と描いたが、高校のクラスメイトの及川奏音がそれに当たる。
そして別の障壁に「同性愛」と描いたが、実は主人公の金田一咲希がそれに当たる。
そしてそれは、「聴覚障害」という障壁を解決する魔法としては描かれない
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俺は普段百合漫画をそこそこ読むのだが、ちょっと苦手なタイプがある
それはある問題が提示された時、その解に「2人があれば良い!」みたいなオールハッピー系がちょっと苦手、何故なら現実って「2人という魔法」で簡単に解決するものではないでしょって思うから
俺が好みなのはこういう問題があると提示された時、"現実的な”考えぬく姿とか姿勢が見えること、この作品はそれだなという感触がある。
この作品で特にそれを感じたのは、耳の悪い及川奏音をサポートしていた「前のお世話係」の存在を強調したことにある。
そのヒトは中学時代、奏音のそばにいてくれたものの、最終的には険悪な仲になったことが明かされている。理由は頼りすぎたから、依存の領域に居たと明かしている。
これは、主人公の咲希と奏音の2人が「単にくっつくけばよい」という依存を良しとしていないことを主張しているように思う
現に2巻時点で、咲希以外にも三浦先生や文学部の人達など、コミュニティを伸ばしていることからも伺える。(ちなみに三浦先生は「早くに妻を亡くした夫」である)
俺個人の好みとしてもこのような方向が好きなのだが、現実的な聴覚障害へのアプローチとしてもまさに良い回答として示している漫画だな、と思った